jamie loves amanda

  • jamie loves amanda ジェイミーラブズアマンダ
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    時は1985年、私の師匠でもあるフォークデュオの とんぼちゃんのTOYOがソロ活動を休止

    機材を全て売り払い片手にNHK基礎英語の本を持ってロンドンに行ってしまった

    それから3年間音沙汰なしの状態でしたが、4年目に帰国、 すっかり外人化していたTOYO

    また高円寺の同じアパートに住み、毎日のように二人で酒を飲み、 イギリスの話を色々と聞かせてもらった思い出が その中のひとつに、ジェイミーの由来があるのです

    向こうにいても、働かなきゃ生活が出来ないので、 SWITCHというアパレルでバイヤーをやったり、 ピアノの弾き語りをやって日銭を稼いでいたTOYOは、 とある縫製工場のカップルと仲良くなり、毎日のように遊びにいっていたらしい

    縫製工場といってもアパートの1室、カップル2人しかいません

    彼はジェイミー. . . 彼女はアマンダ . . .

    毎朝TOYOがアパートを訊ねるとアマンダはミシンを踏み、 ジェイミーはコーヒーを入れてくれて、笑顔でTOYOを迎えてくれた

    3人で楽しい喋り、片言の英語で二人は大笑い、日本の話にも興味津々 ご飯を食べに行ったり、映画を見たり、 いつか二人で日本に行く約束もしてたらしく、 その時TOYOが「荘一郎に逢わせる」と彼らに言っていたようですが. . .

    2年程経ったある日、TOYOがいつものようにアパートに行くと、いつも聞こえるミシンの音がしません、中に入るとジェイミーが悲しそうに 「アマンダが何も言わず、出で行ってしまった」 それっきり、アマンダの消息はわからないままです。

    色々探したのですが、消息不明、生きているのかさえ分からないまま

    その後もジェイミーはあのアパートに住んで、毎日ミシンを踏んでいます
    いつかアマンダが帰ってくる事を信じて. . .

    結局、私は「ジェイミー」にも「アマンダ」にも逢えませんでした
    こんなにも人を好きになれる「ジェイミー」なんか素敵です
    今でもまだあのアパートを解約せず、ひとりでミシンを踏んで 「アマンダ」の帰りを待ってるジェイミー
    いつの日か「jamie loves amanda」のT-シャツが「アマンダ」の手元に届くように そんな事を思いながらTーシャツを作っています



    DIRECTOR
    星野 荘一郎/Hoshino Souichirou
    35年のキャリアを持つシルクスクリーンアーティスト。
    ギターやスケートボードにもシルクスクリーンプリントを施し、様々なアート活動をしている。
    RABBITSMOONのバンド活動やジオラマ制作、家具・雑貨など幅広くデザイン・創作活動を続けている。

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