デニムをエイジングさせるには?自分のジーンズの育て方をご紹介

  • 2022年4月30日
  • 2024年4月12日
  • コラム
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デニムのエイジングとは?

エイジングとは経年変化のこと。

ジーンズを長年穿き続けていると、洗濯や摩擦によって色が落ちていきます。

その変化を追うことを「エイジング」と呼ばれることがあるんですね。

加工されていないジーンズは、穿き込むほどに色落ちして、洗濯するたびに風合いが変化して毎回楽しめるのがジーンズならではの魅力です。

エイジングの例

私物のリーバイス501ですが、穿き込んでいくとここまでの淡いユーズドブルーになっていきます。

バックの革パッチもいい味になってきます。このように育てていくやり方を書いていきたいと思います。

エイジングとは人生を刻んだ証である

洋服はガワで楽しむだけではなく、レザーだったりデニムだったりを、自分の味に育てていく楽しみがあります。昨今のフェイクレザーやストレッチデニムでは不可能なその人の人生の足跡を刻みつけることができます。

デニムは普遍的なので、これを一生モノとして穿き続き、一緒に旅をしていく相棒として育てていきたいものですね。

そもそもなぜ色落ちするのか?色落ちの仕組みを理解する

デニム生地の織り方

ニーム地方の「綾織りもの」と語源にもあったように、デニムは綾織りという織り方で織られた生地です。

綾織りとは

タテ糸(経糸)が2本もしく3本のヨコ糸(緯糸)の上を通過した後、1本のヨコ糸の下を通過することを繰り返して織られものとあります。

縦糸に使われるインディゴ染めが原因

デニムは通常縦糸が藍色、横糸が白色になります。デニムが完全に藍色ではなく、白が見え隠れするのはこの為です。

デニムをはいているとインディゴで染められた縦糸が、摩擦したり洗濯したりする中で、徐々に表面が削られていきます。こうして糸の染まっていない部分「中白」が見えてくることをデニムの色落ちといいます。

インディゴ染料自体が粒子が大きい 染着性が低い ので、何度も染めてこの深いインディゴにしていきます。なので、洗うと色移りや色が落ちやすいということになります。

中白といって、芯の真ん中は染まっていません。なのでこれが擦れて色が落ちていくことにより、アタリが生まれるワケですね。

デニムの種類を把握しよう

リジットデニム

リジットとは英語で硬いと言う意味です。

一般的にリジットデニムはノンウォッシュデニムのことを言います。

洗うと1サイズほど縮みます。ですので、ノンウォッシュデニムを買う人は通常ワンサイズ上を購入します。本気でデニムを育てたい人はリジットデニムを買う傾向があり、私が販売しているKUROのデニムでもワンウォッシュデニムと半々ぐらいでリジットデニムも人気があります。

ワンウォッシュデニム

一度洗いを掛けて縮みを出してから、そのサイズとして販売しているジーンズです。

この後に急激に縮むことは無いため、扱いやすい点で人気があります。また洗った後の雰囲気が確認できるため、好みのジーンズを見つけやすいメリットもあります。


自分でできるデニムのエイジング方法をご紹介

洗濯で色落ちさせる

インディゴ染料が使われているジーンズはほとんど最初の段階で糊つけがされています。これは前述の染着性が低い為です。キレイに色落ちをさせたい人はまずこの糊を落とすところから始めます。

大きめの桶にたっぷりのぬるま湯で10分つけ置きをします。できるだけ広げた状態の方が均一に糊が落とせるので、泳がせるように広めの桶で洗いましょう。

その後、揉むようにして優しく水気を取り、水が滴らなくなったらシワをよく伸ばして陰干しをしましょう。

正しいデニムの洗濯方法は別記事を書いていますので、そちらをご参照ください。

意外と知らないデニムの正しい洗濯方法!色移りや縮みを防ぐ方法も解説


実際に履きながら色落ちさせる

色落ちの基本はもちとんガシガシ穿くことです。

但し洗わないというのは逆に生地にも良くないので、適度に正しく洗いながらたくさん穿きましょう。

番外編-雨でもデニムは色落ちする

最近では特にゲリラ豪雨なんて言葉もあるように、急で防ぎようがない雨がありますよね。デニムは雨に濡れるだけで色落ちがします。

特に淡い色のスニーカーやバッグ、Tシャツなどを着ていた場合、これに移ることがあるので、注意が必要です。そういうこともあるので、ノンウォッシュのまま穿くよりは、正しく洗いながら穿くのが望ましいと思います。

アタリ(色落ち)の場所と名称

ヒゲ

ヒゲとは、太もも上部(脚の付け根)の箇所にあらわれるシワとそれに伴った色落ちの事。

名称どおり、ヒゲのように横に延びたシワ。これが擦れることで色が落ち、こすれない部分との間に濃淡があらわれる。

ここが最もアタリで重要な部分で、ここの表情でいい落ち方をしているかどうかが決まります。ですので、しっかり穿いて歩いたり動いたりしていくことが良いアタリが出るか決まります。

ハチノス

ジーンズの膝の裏側にできる色落ちを「ハチノス」と呼びます。その名の通り蜂の巣のようなアタリが出る為にこう呼ばれています。

このハチノスはヒゲのように上手く色落ちさせるのはとても難しいです。

キレイなハチノスを出したいときはある程度厚めの生地で、細目のジーンズを選びましょう。太めのジーンズは当然肌への密着が少なく、シワの形成ができにくい為、ハチノスは現れません。

ミミと裾のアタリ

デニムは赤耳があるものと無いものがあります。赤耳がある方が個人的には良いアタリが出ると思っています。

この写真のようにデニムの脇の部分にキレイなアタリが出てくるので、本格的にデニムを育てたい人は赤耳付きのデニムから選ぶと良いでしょう。

タテ落ち

タテ落ちとは、ヴィンテージデニムに見られる特有の表情でデニム生地に縦にすじが入るように色落ちすることを言う。

年代が古いほど荒々しく入り、新しくなるほど控えめになって行く。

昔の古い機械だから出たアタリというワケですね。しかしながら近年では本来は機械の粗さから良くないモノとされていたタテ落ちが見直されるようになり、それを再現したデニムなども出てきています。

エイジングさせる際の注意点

使用する洗剤

色落ちを防ぐためにはおしゃれ着用洗剤などの中性洗剤やジーンズ用洗剤を使うのがおすすめです。

使ってはいけない洗剤

粉タイプの洗剤は洗浄力が高く、色落ちの原因となってしまいます。また界面活性剤や漂白剤が入っている合成洗剤であれば、生地が傷む原因になるのでデニムの洗濯には使うのを避けてください。

洗濯の頻度や回数

デニムは洗った方が良いのですが、高頻度で洗うとどんどん色味が落ちてしまい、アタリが出る前に色が薄くなってしまいます。

毎回履いたら洗ってしまうのは良くありません。

季節にもよりますが、5,6回に1度か、もしくはニオイがついたときに洗う程度で問題ありません。

正しいエイジング方法を覚えてオリジナルデニムを作ろう!

正しい知識で適度に洗い、ガシガシ穿いていけば、しっかりと味が出てきます。特に細いジーンズの方がアタリがしっかり出るということを覚えておいてください。

こちらは私物のリーバイス シルバータブですが、シルバータブはワイドデニムなので、このようにヒゲはほとんど付かずに色落ちをしていることが分かります。

なのでワイドデニムでしっかりとアタリが出ているのはユーズド加工以外にはありえないことも覚えておきましょう。

ただワイドデニムパンツでもこのようにステッチのかかっているところはパッカリングと呼ばれる良いアタリが出ますので、味を楽しんでいけると思います。

アタリが出やすいバーズアイのオススメデニム

当店ではKUROという日本製のデニムを取り扱っています。

世界で認められており、世界各国で販売されています。海外で購入すると2倍以上の価格になります。日本のデニムが世界で認められているのは鼻が高いですね。

あのクリスチャンディオールからも生地の良さを認められ、生地を提供できないかというオファーがあったという逸話もあるほど。

お洒落でかつしっかりとした最高峰のジーンズ作りをしているブランドですので、デニム選びに迷ったら、ここのノンウォッシュデニムかワンウォッシュデニムをオススメいたします。

ストレッチジーンズは味を出しづらいので、オススメはコットン100%がオススメです。



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